緑茶には様々な種類がありますが、栽培する方法の違いや、製造工程の違いで風味の異なった緑茶が誕生ます。ここでは煎茶、玉露をはじめ代表的な宇治茶を9種類ご紹介します。(入れ方については達人養成講座2でご紹介しています)

◎煎茶(せんちゃ)
もともとは茶葉を煎出して飲む茶という意味からこの名前が付けられたといわれています。
製法は生葉を蒸す、揉む(よりをかける)、乾燥という過程を経てつくられます。日本茶生産量の約8割を占め、最も一般的なお茶として親しまれています。
太陽の光をたっぷりと受けた露天茶園から作られるために、カフェインやタンニンの含有率が高く、特にビタミンCは豊富で、その他のビタミン類もバランスよく含まれています。
茶葉は鮮やかな緑色で、針のようにピンと細くよれたものが上質です。これは丹念に揉まれている証しで、成分が抽出されやすくなっています。注ぐと黄味がかった山吹色になります。サラッとしたのどごしと香りはまさに宇治茶の代表格で、甘みと渋みがほどよく調和したさっぱりとした味わいが身上です。

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煎茶用 露天茶園
茶葉は鮮やかな緑色で、針のようにピンと細くよれたものが上質。水色は山吹色が特徴です。

◎玉露(ぎょくろ)
玉露は直射日光を遮った畑(覆下茶園)で育てられます。新芽が出ると間もなく葦簀(よしず/葦を編んで作るすだれ)で畑全体を覆い、その上にワラをまきます(最近は樹脂製で覆う場合もあります)。覆うことによって光合成の働きを押さえられるため、葉の中のビタミンばかりでなく根から吸収された養分までも豊富に含んでいます。とくにうまみの素となるアミノ酸の含有量は高く、逆に渋みの素となるタンニンなどが少ないため、まろやかな味わいとなるのです。玉露は覆下茶園で栽培された芽を、覆いをしてから15日以上たち、味と香りが最高になったところを摘んで、煎茶と同じ製法で作り出した高級茶です。
玉露は飲むというより、小量をじっくりと舌で味わうといった方が適切です。とろりとした甘さと香りが広がります。コクのある甘みとうま味、特有の深みのある香りが特徴です。急須、湯呑みともに小ぶりの玉露専用をご利用いただく事をおすすめします。

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玉露や抹茶となる、
葦簀で覆いをした茶園。
茶葉は鮮やかな緑色で、針のようにピンと細くよれたものが上質。茶器は小ぶりの器で。

◎抹茶
抹茶は玉露と同じように直射日光をさえぎった覆下茶園で育てられます。摘んだ葉を蒸し上げ、玉露や煎茶のように揉まずに乾燥させます。その上で、茎や葉脈を取り除き葉肉の部分だけを選り分けたものです。この状態を「碾茶(てんちゃ)」といいます。
抹茶はその碾茶を石臼を使って挽いたものです。
渋そうな印象を受けますが、煎茶などとは少し異なった製法で丹念に作られたお茶。むしろまろやかな甘味が特徴で、渋みはほとんど感じさせません。葉そのものを飲む抹茶は香りも味わいも格段に深く、お茶に含まれる健康な成分も無駄なく口にすることが出来ます。
茶道はもちろんですが、あまり堅苦しく考えずにお菓子やお料理に利用してご家庭で気軽にお使いください。

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宇治抹茶

◎深むし煎茶
深むし煎茶はその名の通り、製造工程の最初で茶葉の蒸す時間を通常の2〜3倍かけたものです。普通の煎茶と比較すると香りは若干落ちますが、短時間でコクと甘みのある味がお楽しみいただけます。蒸す時間が長いため茶葉の組織がもろくなり、形状が細かくなります。そのため抽出(ちゅうしゅつ)時間が短時間ですむのが特徴です。
湯呑みに注ぐと深い緑色となるのが、普通の煎茶と違うところです。

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比較的短時間で抽出できる深蒸し煎茶。
注ぐと深い緑色となります。